懸垂とローイングの違いは?背中を鍛えるならどっち?
懸垂とローイングの違いは? 背中を鍛えるならどっち?
背中を鍛えたいと思ったとき、まず「懸垂」を思い浮かべる人は多いと思います。
では、同じ背中のトレーニングである「ローイング」とは何が違うのでしょうか。
「懸垂は背中の広がり、ローイングは背中の厚み」
と言われることがあります。
これは分かりやすい表現ですが、実際にはそこまで単純ではありません。
懸垂でもローイングでも広背筋をはじめとした複数の筋肉を使います。
大きな違いは引く方向です。
懸垂は「上から引く」トレーニング
主に使われる筋肉には、
・広背筋
・僧帽筋
・上腕二頭筋
などです。

広背筋は背中から脇の下にかけて広がる大きな筋肉です。そのため、懸垂は背中を鍛える代表的なトレーニングとして広く行われています。
一方、ローイングは、

「前から引く」トレーニング
体の前にあるウエイトやバーを引き寄せる動きです。

ジムのシーテッドローマシン

ダンベルを使用したワンハンドロー
「インバーテッドロー(斜め懸垂)」も、前から引くローイング系のトレーニングです。

低鉄棒のインバーテッドローイング 低いほど負荷が大きい
「懸垂=広がり、ローイング=厚み」は本当?
完全に間違いというわけではありませんが「懸垂は広がりだけ」「ローイングは厚みだけ」と考えるのは少し単純すぎます。
どちらの運動でも広背筋を使います。
ただし、ローイングには一つ注目したい特徴があります。
シーテッドローとラットプルダウンを比較した研究では、シーテッドローでも広背筋が十分に活動し、それに加えて僧帽筋中部・菱形筋群の筋活動が高くなることが確認されています。
僧帽筋中部や菱形筋は、肩甲骨周辺にある筋肉です。

(参照元)
ローイングでは広背筋だけでなく、僧帽筋中部や菱形筋など、肩甲骨周辺の筋肉も使われます。
そのため、背中の中央部分まで鍛えたいときにも取り入れたいトレーニングです。
ローイングが「背中の厚みづくり」に取り入れられるのも、こうした背中中央部の筋肉を使うことが理由の一つと考えられます。
背中を鍛えるなら、結局どっち?
結論として、どちらか一方が優れているというものではありません。
「懸垂はやっているけれど、横から見たときにもう少し背中の厚みが欲しい」
という場合には、ローイングも取り入れてみるとよいでしょう。
ローイングというと、ジムにある大きなマシンやダンベルとベンチが必要と思うかもしれませんが、公園の鉄棒でも十分できます。

インバーテッドローの具体的なやり方については、
「ローイング(斜め懸垂)のやり方」
で詳しく紹介しています。